映像で見る演劇
「なりたい自分になる魔法」
演劇の新様式を模索し、たどり着いたひとつのカタチ。映画でもドラマでもない、文字通り「映像で見る演劇」です。

作品の成り立ち
2020年、多くの「当たり前」が崩れました。
演劇も同じで、我々も「舞台」という主戦場をなくしました。ほどなくして「配信」という形が定番となりましたが、もっと自分たちらしい形で作品をつくり、たとえ画面越しであっても目の前にいるかのように届けられないかと試行錯誤して、ようやく辿り着いたのが「映像で見る演劇」です。
「舞台で演じている様子を撮影し、それを上映するんでしょ?」と、多くの方は想像されますが、今作はその想像を良い意味で裏切れると思います。イラストや映像効果など、普段の自分たちの演劇にはない手法を用いながらも、最後は「どれだけ舞台と客席の一体感を生み出せるか?」その一点に集中して製作に取り組みました。
2021年2月、迎えた初上映会。
終演後の感想は「演劇の新しい可能性を感じた」「久しぶりに演劇を楽しめた」「これからもたくさんの人に届けて欲しい」など年代問わず好評をいただきました。
「エンタメは自宅でひとりで楽しむもの」という流れに逆行するように、これからも全国のホール、映画館、学校などでの「上映会」というスタイルにこだわり、同じ時間、同じものをみて「あーだこーだ」と語り合い、再びホールに人のにぎわいが戻ってくる、そのきっかけに一役買いたいと本気で思っています。
あらすじ
夢...あのころは、なりたい自分がたくさんあった。
夢…いつからか、その言葉が重くなった。
夢...このごろは、すっかり忘れてしまった。
ある日 、 ぼくに届いた手紙には、
「なりたい自分になる魔法おしえます」
と、書かれていた。
手紙にみちびかれて向かった先は、母校の小学校。
そこで待っていたのは同級生でもなく、恩師でもなく、もちろん初恋の相手でもなく、なんと校庭に立つ“二宮金次郎像”だった!
ぼくはなぜ母校に呼ばれたのか?
金次郎像が僕に伝えたかったこととは?
そして「 なりたい自分になる魔法」とは ?
いつも、いつまでも「あるのが当たり前」だと思っていた学校、仕事、 家族、そして自分自身に向き合った時、本当に大切なものが見えてくる…。
夢を描く子供に、夢に向かう青年に、夢を忘れた大人に送る、楽しくも、ちょっぴり切ないものがたり。
登場人物(画像クリックで拡大します)